コラム

 

理学療法士に向いてない学生の特徴って?適性について解説

理学療法士

 
理学療法士は、運動機能が低下した人に対して、「基本動作能力」の回復や維持ができるようサポートするリハビリの専門職です。

 
理学療法士を目指している学生の中には、「勉強や実習がうまくいかず、理学療法士に向いてないのかもしれない」と不安になってしまう人もいるでしょう。

 
この記事では、理学療法士に向いてない学生の特徴について詳しく解説します。仕事のやりがいや魅力についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 
 

理学療法士に向いてない学生の特徴・性格

リハビリ
理学療法士に向いてない学生の特徴や性格は、以下のとおりです。

 
・コミュニケーションを取るのが苦手
・学び続けることに抵抗がある
・高収入を求めている
・他人と連携するのが苦手
・体力に自信がない
・洞察力がない

 
それぞれ解説します。
 
 

コミュニケーションを取るのが苦手

理学療法士は、患者さんと多くのコミュニケーションを取る仕事です。人と話すことに苦手意識を持っている学生は、理学療法士に向いてないでしょう。

 
多くの患者さんは、事故や病気によって身体の自由が制限され、絶望感や不安を感じてリハビリに臨んでいます。そのような患者さんに対して、理学療法士はただ単に身体的なサポートを提供するだけではなく、心のサポートも行うことが大切です。

 
リハビリを通じて患者さんが前向きな気持ちを持てるようにするためには、患者さんと対話をして信頼関係を築き、安心感を提供することが求められます。そのために、患者さんの話に耳を傾ける力や、励ましの言葉を適切に選ぶ力が必要です。
 
 

学び続けることに抵抗がある

学び続けることに抵抗がある学生も、理学療法士に向いてない可能性があります。

 
理学療法士としての資格を取得するためには、国家試験に合格するまでに広範囲にわたる専門知識を身につける必要があります。試験に合格するには、地道な勉強と忍耐が必要となり、学び続ける努力が必要です。

 
また、資格を取得した後や理学療法士になった後も、医療の進歩に合わせて最新の情報を常に学び続ける姿勢が求められます。勉強会に参加して新しい技術を身につけたり、論文を読んで新しい知識を吸収したりと、日頃からの勉強が欠かせません。
 
 

高収入を求めている

医師や看護師などの医療職は、高収入というイメージがあります。しかし、理学療法士の給与は、それほど高いとはいえません。

 
厚生労働省のデータによると、理学療法士の平均年収は430.7万円です。月収に換算すると、約26.2万円となります。これに対して、国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によれば、日本全体の平均年収は458万円です。理学療法士の給与は、日本全体の平均年収より少し低いことが分かります。

 
しかし、勤務先によっては平均以上を稼ぐことも可能です。医療機関勤務だからといって必ずしも高収入を期待するのは避けた方が良いでしょう。

 
参考: 厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」
参考:国税庁「令和4年 民間給与実態統計調査」
 
 

他人と連携するのが苦手

理学療法士の仕事は、患者さんだけでなく、医師や看護師など多様な職種と協力して行います。患者さんの治療は、チームで協力して取り組むケースが多く、他の職種との連携が不可欠です。

 
コミュニケーションを取ることが苦手でも、チームで協力する意識を持てれば、経験を積むにつれて患者さんとの対話や他職種とのコミュニケーションスキルも自然と向上していきます。

 
しかし、周囲と協力することに積極的ではなく、一人で仕事を完結させたいという考えが強い場合、理学療法士は向いてないかもしれません。技術だけでなく人間関係の構築にも優れた能力が求められるため、チームワークを大切にする姿勢が重要です。

 
 

体力に自信がない

理学療法士は、患者さんに寄り添い、運動療法や物理療法を活用したリハビリを行うため、リハビリについていく体力が求められます。また、病気やケガ、老化などで体力や筋力が低下している患者さんへ療法を行う場合、補助する理学療法士も非常に体力を使うものです。

 
患者さんのリハビリを最後までやり遂げるには、長い日数が必要となります。毎日身体を使ってリハビリを行うので、身体的に健康的で仕事を継続できることが大切です。

 
そのため、体力に自信がない人は、理学療法士を目指すと決めたら普段から体力作りを心がけると良いでしょう。

 
 

洞察力がない

理学療法士は、患者さんの身体の状態や生活環境に合わせた個別の治療プランを提供します。しかし、治療は常に計画通りに進むわけではありません。患者さんの身体機能の回復具合や日々の変化を観察し、必要に応じて治療方法を調整したり、プログラムを再構築したりすることが求められます。

 
患者さんに合わせたサポートを提供するためには、小さな変化も見逃さない洞察力が重要です。例えば、患者さんのしぐさや表情から、心理状態を見抜く能力が求められます。患者さんが自身の身体の状態を正確に伝えられない場合も多いため、理学療法士が積極的に観察し、適切なサポートを行わなければいけません。

 
患者さんの小さな変化に気が付くのが苦手な人は、理学療法士に向いてないといえるでしょう。
 
 

理学療法士の適性について

リハビリをする女性

ここまで理学療法士に向いてない学生の特徴や適性を紹介しましたが、一方で向いている学生の特徴や適性は、以下の通りです。

 
・人と関わるのが好きな人
・観察力や洞察力がある人
・人を思いやれる人

 
理学療法士は、運動能力の回復やサポートを理学療法で行っていくために、患者さんやその家族との信頼関係を築いていかなければいけません。また、仕事をするうえで患者さんだけではなく、医療関係者とのやりとりを重ねていくことが必要です。そのため、コミュニケーションは大切な要素です。

 
また、さまざまな病状や精神状態にある患者さんに対応します。早く回復する人もいれば、ゆっくり時間をかけて回復していく人もいるでしょう。変化する状況を見極めて臨機応変に対応し、患者さんを励ましながら前向きな言葉をかけられる人も、理学療法士に向いているといえます。

 
 

理学療法士の仕事の魅力・やりがい

理学療法士の女性
理学療法士は「リハビリの先生」と呼ばれることもあり、自分が必要とされ役に立っていることを実感できる職業です。長いリハビリを経て、実生活への復帰が叶った患者さんからいただく「ありがとう」の声は、何物にも代えがたい喜びであり、理学療法士としての最大のやりがいを感じる瞬間でしょう。

 
また、患者さんの性格や状態を考えながらリハビリ計画を練るのも、やりがいにつながります。試行錯誤したリハビリがうまくいったときは、その分大きな喜びを得られます。

 
理学療法士という仕事は、患者さんの回復する過程を見届けながら、さまざまな場面で多くのやりがいを感じられるのです。

 
 

理学療法士の仕事に興味がある方へ

理学療法士と患者
理学療法士は、人との関わりが多い職業です。患者さんや家族だけではなく、さまざまな医療チームとの連携が欠かせません。また、医療の進歩に合わせて最新の情報を常に学び続ける姿勢も大切です。

 
理学療法士に向いてない学生の特徴や性格として、コミュニケーションを取るのが苦手、学び続けることに抵抗がある、高収入を求めているなどが挙げられます。ただし、向いてないかもしれないと思っても、日々の努力と経験でカバーできる可能性もあります。

 
もし、理学療法士を目指しているなら、下関看護リハビリテーション学校で一緒に学びませんか。本校では、知識・技術の成長だけではなく、医療現場で必要とされる社会的情動スキルの向上にも力を入れています。また、新入生宿泊研修や海外研修など多彩な行事があるため、理学療法士に必要なコミュニケーション能力を高めることも可能です。

 
ぜひ入学を検討してみてください。

 
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